なぜ外国人の髪の毛は地毛が金髪だったりカラフルなの?



アジアンビューティーという言葉を聞くと、黒髪のサラサラヘアを思い浮かべるかたも多いのではないでしょうか。日本人をはじめとする、アジア人は黒髪が大半を占めます。 その一方で、ヨーロッパやアメリカなどでは金髪や栗毛といったカラフルな地毛を持つ人も多いですよね。

日本では、黒髪以外の髪色に憧れてカラーリングをすることがごく普通のこととなっています。なかには、地毛が黒髪以外だったらよかったのに…と思う人もいるかもしれませんね。

地毛の色が日本人と外国人とで違うのは、どのような理由があるのでしょうか。今回は、髪の毛の色を決めるメカニズムについてご紹介します。

髪の毛の色や濃さはメラニンが決める

メラニンしばしばシミのもとになるからと、美容の大敵のように捉えられますよね。しかし、紫外線から肌を守るうえでは欠かせない存在でもあります。 さらに、メラニンは肌の色や髪の毛の色、濃さを決めるものでもあります。

髪の毛の色や濃さを決めるのは、ユーメラニンとフェオメラニンです。髪色の濃さをユーメラミンが決め、黄色みや赤みを決めるのがフェオメラミンです。 アジア人はもともとユーメラミンが多く、その影響で黒髪が主流です。一方、金髪などの黒髪以外の髪の毛はフェオメラミンが多いことが影響しています。

同じ日本人で黒髪であっても、その濃さは人それぞれですよね。わずかに茶色がかった黒髪もあれば、とても濃い黒髪もあります。これはなぜかというと、 人によってユーメラニンとフェオメラニンの含有量が異なるからです。なお、黒髪だからといってフェオメラニンが含まれていない、というわけではありません。 人は、必ずユーメラニンとフェオメラニンの両方をもっています。これらのメラニンのバランスは、遺伝によって決まります。

金髪は受け継がれにくい

外国人の金髪は、とても綺麗ですよね。しかし、金髪の遺伝子はとても受け継がれにくいことが分かっています。子どもの頃は金髪でも、成長とともに赤みがかったり、 茶色になったりと、髪の毛の色が変化することは珍しくありません。10代以降になると、茶色や黒髪に近づく人も非常に多いです。

黒髪は紫外線から守るために進化したという説も

南アメリカやアフリカなどはとても暑くて紫外線が強いことで知られています。このような地域に住む人種の髪の毛は黒色が主流。アジアもそうですが、 黒髪は紫外線を防ぐために進化した結果だという説もよく知られた話です。